【親には理解できない?】親が子供の不登校の原因を知るのは難しい

子供が不登校になってしまったというときの親御さんの気持ちを思うと、第三者であっても居たたまれない気持ちになりますが、実際のところ、親が子供の不登校の原因を知らないというケースは非常に多いです。

家庭では「家族」がひとつの共同体を構築することになるのは当然であったとしても、家庭を一歩出てしまうと、子供には子供のコミュニティができあがるものです

結果として、子供同士のいざこざが親に知られるケースなど、よほどそのいざこざが大きくならない限り、そうそうないということになります。

もちろんまだ年齢が幼い子供のコミュニティはそれほど強固なつながりというわけではありませんので、比較的小さなトラブルでも、だれかが親にその話をすることで、親づてにそのトラブルの概要が耳に入ることになるでしょう。

しかし、そういう年代の子供の不登校などほとんど起こらないということも事実です。

逆に、不登校が起こる年代の子供たちのコミュニティは非常に強固になります。ですから、トラブルの真相が親の耳に入ることはそれほど多くないのです。

親とすれば、何とかわが子の不登校の問題を解決しなければならないと考えるのは当然ですが、原因が明確になっていないからこそ、子供に対する自身の立ち位置に一貫性が保てず、結果的に子供に不信感を募らせてしまうことも珍しくありません。

そういうときに自分で行動しても、なかなか良い結果を得ることはできないものです。ですから、そういうときは思い切って、学校の先生なり相談員の方なりに力を借りてみるということが重要なのではないでしょうか。

自分の子供のことだからこそ、自分が何かをしなければならないという気持ちはよくわかりますが、必ずしも行動しなければ子供のために何もしていないことにはならないというものでもないはずです。

親である以上、好結果を得られる保証がない行動よりも、常に冷静であり、理性的であり、クレバーな立ち回りが必要になるはずです。

そのひとつの方法が、先生や相談員の方をはじめとする「専門家」の力を頼るということなのではないでしょうか。一番まずいことは、だれの力も借りずに自分の判断だけで行動してしまうことです。

もちろん、ロジカルに正しい判断ができるという保証があれば、それも可能とは思いますが、少しでも迷いが生じたり、あるいは「本当にこの方法でよいのだろうか」という疑問が生じたら、すぐに専門家とコンタクトをはかることが大切です。大切なお子さんのことだからこそ、慎重に進めたいものです。

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父親に不登校の原因はわからない

不登校に悩む中高生、それにもちろん小学生がいます。というか、徐々に増える傾向にあります。悩むのは本人だけではなく、その親御さんだって相当大きな悩みを抱えることになります。

ただ、わが子のことを思いやって、大きな悩みとなってしまうのも、子を持つ親であれば当然のことではありますが、しかし不登校という問題を解決することができるかどうかというのはまた別問題であると考えるべきです。

もちろん、子供の不登校を解決する上で、親御さんの力、役割は非常に大きいものになることは間違いありません。

しかし、相手が子供であるということも手伝って、正論で本人と議論したところでまったく話が合わないというケースが多くみられるのが、この「不登校」という問題の特徴です。

親子の溝が深まってしまうのは、子供の教育により熱心な母親であるケースが多いのは当然ですが、しかし、子供の教育にはどちらかというとそれほど熱心ではない父親が話に絡んでいくと、事態は深刻になってしまうことが多いです。

その理由は簡単で、母親や教師にだってなかなか事情が分からない不登校の問題の本質を、父親が理解できるはずがないからです。

まあさすがにそこまで言ってしまうとあまりにも乱暴ということになるとは思います。母親や教師以上に教育熱心で、お子さんの日々の学校生活のことまでしっかりと把握しているお父さんだって、それはいらっしゃるでしょう。

しかしそれはどちらかといえば例外的なケースです。昼間は家族を養うために一生懸命働いているお父さんにとって、やはり子供の教育というのは二義的な仕事であるという考え方は当然といえば当然です。それを責めることは、おそらくだれにもできないでしょう。

ただし、問題なのは、事情がよくわかっていないにもかかわらず、だれよりも不登校を問題視してしまうケースです。

お母さんや学校の先生からすると、いろいろと対策を講じているところにきて、ほとんど事情を把握していない父親が突然しゃしゃりでてくるような形になっては、むしろ効率的な解決は遠くなる可能性のほうが大きいといえるでしょう。

また、特に中学生の女の子が不登校になってしまったというケースでは、父親が口を出せば出すほど事態が悪化してしまうことも考えられます

思春期の女の子でお父さんのことが好きというお子さんも、それはたくさんいるとは思いますが、しかし、逆に父親が一番嫌いになる年頃でもあるのです

一般論がないのが不登校ゆえ、いろいろなケースを想定することが大切です。たとえそれが「父親」であったとしても。

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原因不明の不登校

不登校にも、原因が比較的はっきりしているタイプの不登校と、原因不明の不登校とがあります。ただ、その数で言えば、間違いなく「原因がわかっていない不登校」のほうが圧倒的に多いということになります。

やはり不登校を実行している子どもの気持ちからすると、原因がはっきりわかっているのであれば、不登校をする意味が小さくなるわけです。ですから、どうしても「原因不明の不登校」のケースのほうが大きくなってくる場合が多いのです。

原因不明の不登校というのは、非常に解決が難しいといえます。もちろんそれは当然のことです。なぜならば、不登校を解決するためには、原因を明確にして、その原因を排除する必要があるからです。

つまり、原因がわかっていない以上、いくら不登校を解決しようとしても、「排除すべき原因がない」ことになるわけですから、そう簡単に事態が改善すべきではないということは間違いないでしょう。

ですから、不登校になってしまった以上は、なんとかその原因を追究して、その原因を排除しようとすることが大切です。

学校の先生であれば、お子さんの友人関係にいろいろと事情聴取をしてみるということも可能になるでしょうが、しかし、親御さんがこれを実行するのは相当難しいはずです。

せいぜいできたとしても、お子さんが一番親しくしていた友人1、2人から事情を聴くこときるかどうかということにってしまうでしょう。

もちろんそれが有効な手がかりになるケースも十分に考えられますので、直接お子さんに「学校に行く」ことを押し付けてしまうよりは、そういった間接的な努力のほうがずっと有効である場合もあります

また、確かに本質的な解決を迎えるためには、原因の究明が必要になることは事実ですが、しかし、それでも原因究明がどうしてもうまくいかないというケースもあります。

そういう場合には、本質的な解決にはならなくても、「本人が学校に行く気になる」ように導いていくということも大切です。もちろん、そのための有効な手段が「不登校の原因究明」でもあるのですが・・・。

不登校には、解決のマニュアルというものがありません。もちろん学校の先生は、不登校の生徒の扱い方に関するマニュアルをひと通り頭に入れているとは思いますが、しかしそれが「解決のマニュアル」ではないため、正直それほど有効ではない場合があります。

ただしそれは、「原因の究明」に対して有効ではないだけのことであり、最悪の事態を招かないためのマニュアルともいえますので、これは非常に重要なことではあります。

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不登校の原因と対策

はっきりした原因がある場合の不登校の場合、早期に解決できるかどうかは別として、対策は立てやすいといえるでしょう。

ただ、不登校の原因が明確になっていない段階で何か対策を立てるというのは、ある意味大きな危険をともなうことになります。

なぜなら、原因がわからない段階で立てることができる対策といえば、それは子供の気持ちを尊重せず、「学校に行きなさい」という命令の形になってしまうからです。

もちろん不登校の度合いが軽度の場合には、それでうまくいく場合もありますが、決心が固い子供に対しては明らかに逆効果です。

そうかといって、原因がそう簡単に究明されるというものでもないということも事実です。そこで、まずは「考えられる方向性を絞り込む」ということが重要になります。

どういうことかというと、たとえば不登校の場合、圧倒的に多いのが「学校生活に原因がある」というケースです。

しかし、必ずしも学校にだけ原因があるというわけでもないのが不登校の難しいところなのです。

ですから、学生活に原因があるのか、あるいは家庭に原因があるのか、さらには学校や家庭以外のところに原因があるのかということを絞り込んで、それから原因を徐々に究明していくという方向性が望まれるはずです。

もちろん複合的なファクターが原因となっている可能性も考えられますが、それはそれとして、とにかく一定の方向に原因を突き止めていき、それから対策を立てるという考え方で問題ないはずです。ただ、このときに大切なことは、親御さんの気持ちの持ち方です。

繰り返しになりますが、不登校の原因というのはそう簡単に究明できるものではありません。ですから、たとえ学校生活にしろ家庭生活にしろ、その他の方向にしろ、方向性を絞り込んだとしても、はっきりとした原因が見つからない場合があります。

そんなときに、親御さんの気持ちとしては、「早く何とかしたい」という焦りが募ってしまうのです。そうなってしまうと、子供につらく当たるように接する機会が多くなってしまい、うまくいくものもうまくいかなくなってしまうということが考えられるのです。

それはお子さんが受験を控えた大切な時期に不登校などという大きな問題に直面してまともな精神状態を保つというのは難しいかもしれませんが、しかし事態をますますややこしくしてしまうのは一番悪い流れです。

無理に対策を立てるのではなく、まずは全体像を見渡し、それから核心に迫るという流れが一番望まれるはずです。

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