[必読]伊藤幸弘・不登校ひきこもり解決
不登校児になる理由は千差万別ですが統計を見るとかなりの割合で同様の特徴を持っている場合があります。
私自身は学校だけが問題ではなく家庭が大きく影響している可能性のほうを疑うべきだと思います。例え、学校側に問題があってもです。
理由やきっかけが家庭内であるとは限りませんが不登校になるかならないかは家庭環境や育て方が大きく影響しているとも考えられます。
その理由はいじめの問題があっても、担任に問題があっても必ずしも不登校になるとは限らないからです。
どんなにつらい状況でもどんなに居づらい環境でも助ける仲間がいれば救われます。
その救われる環境を整えていなかった家庭がまったくもって無関係でいられるはずがありません。これは何も家庭が悪いと言っている訳ではありません。ただ、
家庭に問題がないかを、家庭に不手際がないかを今一度再確認する必要はあります。そのなかでも父親の存在も決して少なくはなくむしろ絶大です。
不登校の原因は家庭にある
たとえばこれまでに、ご自身がリストラに遭ってしまった、あるいは旦那さんがリストラに遭ってしまったという経験をお持ちの方は、かなりのショックを受けることになると思います。
そういう経験というのは、年齢にかかわらずかなり大きなショックを受けるのです。それは当然のことでもあります。
改めて、大人というのは大変だと、そう思うのではないでしょうか。しかし、子どもがいる場合、「大人は大変だ」という以上に、
特に中学生以下の子どもともなると、アルバイトして家計を助けることもできません。
家がたいへんだというだけではなく、親がリストラに遭ったことに関して、自分が何もできないことに悔しさをにじませる子どももいるはずです。
要するに、親に不幸なできごとが起こると、子どもにも同時に親と同じ程度の不幸が襲ってきていると考えられるのです。
しかも、まだ年齢が行っていないため、不幸の経験値も少なく、相対的に親以上の苦境と感じられる可能性が大きいです。
そして、事情がわからない上、その先の展望がまったく見えない不安から、その精神状態はどん底の極限に至ったとしても不思議ではありません。
もちろん、親のリストラだけではなく、親の離婚や離別、死別など、子どもが不登校になってしまう要因というのは、実は親のほうにあるケースは珍しくありません。
そうした苦境を乗り越えてがんばる子どもだっています。しかし、子どもである以上、そういう状況を受け入れろと諭すのは、あまりにも無理があると言えます。
物理的に何ひとつ問題がなくても、家庭環境によっては子どもがこころを閉ざして不登校やひきこもりの状態に陥ってしまうことも十分考えられます。
一事が万事ではありません。こういうことを言うと、親御さんにとっては「では、親はいったいどうすればよいのだ!」と憤慨されるかもしれません。
正直、あまり理路整然と考えられた内容でないこともわかってはいます。
では何を言いたかったのかというと、実は、「子どもが不登校になる原因にまったく見当がつかないときには、家庭環境には本当に問題がなかっただろうかということを省みてほしい」ということが言いたかったのです。
不登校の原因究明ほど難しい問題はありません。原因がどこに転がっているかまったく見当がつかないケースも多いです。
そして、家庭環境が原因で不登校を招いてしまうことも驚くほど多いということを、親御さんにはしっかりと認識していただきたいのです。
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不登校の子への父親の対し方
昔から、父親は外で仕事をして、母親は家を守るというスタイルが「家庭」のもっとも典型的な形であると考えられてきました。
しかし近年、その様相は少々変化しつつあります。それは、女性の社会進出という側面もありますが、それ以上に、「家庭のことは家族全員でつくりあげよう」という考え方が徐々に浸透してきているという印象があります。
子育ては母親の仕事だと割り切ってしまえる時代ではもはやありませんが、しかし、昔ながらの発想はなかなか抜けきらず、未だ子育てには無頓着な「父親」は、日本では容認されることが多いです。
しかし、もし子どもが不登校になってしまったら、さすがにいくら普段教育に無頓着であると言っても、父親が乗りださないわけにはいかないでしょう。
そして、このことは
と個人的には思います。特に、おそらく多いと考えられる「子育ては母親に任せている」というスタイルの父親が乗りだすことが、より大きな効果をもたらすと考えられるのです。
もちろん不登校の場合、いろいろな原因が考えられますので、何でもかんでも「こうすればよい」というものではないのは事実です。
たとえば、思春期の女の子が不登校になってしまったときには、嫌われ者のお父さんが妙に口をはさむことで逆効果になってしまうリスクも十分に考えられます。
これまですべて母親任せだった教育にあえて口をはさむことで、子どもは何らかの心境の変化をもたらすかもしれない可能性は否定できないでしょう。
ただし、だいたい父親というのはデリカシーのない生き物ですから、傷ついた子どもに対して、その傷口に塩を塗り込むようなことを言ってしまうかもしれません。
また、「いったい何が言いたいの?」としかそのときには思われないような振る舞いしかできないかもしれませんが、もし子どもの様子がそれ以上悪化しないのであれば、お父さんにもどんどん不登校の問題に積極参加してもらいたいと考えます。
不登校という状況は、子どもにとっては招かざる最悪の状況であることは間違いありません。最悪な状況を打開するために、
である場合も少なくありません。であるとすると、普段はほとんど口をはさまない父親が口をはさむことで、少しでも家庭内の環境の変化が期待できるかもしれません。
ただし、奥さんと話し合ってから口をはさむことが望まれますので、そこだけはくれぐれも間違えないようにしていただきたいと思います。
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父親の威厳
数ある不登校やひきこもりにある一部の例ですが数多く見受けられる傾向として家庭内での父親の威厳です。
不登校児の家庭では、この威厳がないケースも多いので今一度家庭を客観的に見て欲しいと思います。
近年、良くも悪くも男尊女子が薄れていく中で家庭内での父親の威厳はどんどん薄れています。
また、それ以前に離婚率の増加で母子家庭になり威厳どころか父親の存在すらままならない家庭は少なくありません。
ただ、父親の威厳が無い、そもそも父親がいないという状況は不登校になる可能性が上るという認識は持っておいた方が良さそうです。
ましてや、リストラなど父親としての威厳を著しく損なう状況になれば、敏感な子供がどのような心境に陥るかの想像は難しいものではありません。
夫婦間は別として子供としては絶対的な父親が必要なのかもしれません。